急性中耳炎について
急性中耳炎の原因や症状、治療についてわかりやすくまとめています。
原因
鼻やのどの細菌が耳管を経由して中耳に入って起こります。子供でかぜをひいていたり、鼻水が多いときに熱が出て耳が痛いという時は、たいていこの病気です。このほかに、鼓膜に以前から穴があいていて、そこから感染する場合もあります。
0~10歳のこどもに多く、3歳までに半分以上のこどもが一度はかかる病気です。ほとんどの場合、成長とともに繰り返さなくなります。
急性中耳炎の症状
鼻水や咳・のどの痛みなどの、かぜ症状を伴っておこる耳の痛みは、中耳炎によることが多いです。
耳の痛みのほかに、きこえにくい、耳がふさがった感じなどもみられます。全身的には、発熱・だるさ・頭痛なども伴います。
膿の貯留がひどくなって鼓膜が破れると耳だれがでますが、一方では耳の痛みや発熱などの症状は軽くなっていくのが普通です。
急性中耳炎の治療
抗炎症薬・解熱鎮痛薬・抗生剤などを投与します。重症の急性中耳炎の場合は、鼓膜切開をして排膿をうながすと、痛みや発熱が軽快します。耳だれが出ている場合や鼓膜切開をした場合は点耳薬も使用します。
完治するまで治療しないと、滲出性中耳炎に移行し、聞こえにくい状態が続いてしまいますので、こまめに通院して治療を行うことが重要です。
急性中耳炎は夜間に痛みがひどくなることが多いです。このような時は、解熱鎮痛薬(熱がなくても使用可)の頓服を使用したり、耳の周りをタオルで包んだアイスノンなどで冷やしてあげれば良いです。急性中耳炎と診断がついていれば、夜間の耳の痛みでもあわてる必要はありません。
気を付けること
鼻水を除去したり鼻をかむことも治療の1つですが、強く鼻をかみすぎると耳管から細菌を中耳に送り込んでしまい、中耳炎を悪化させてしまう恐れがあります。
乳児の場合、人工ミルクよりも母乳のほうが免疫力を高め、中耳炎になりにくいと言われています。授乳のときに赤ちゃんの頭を高くして授乳することも中耳炎の予防になります。